在宅と施設の費用を知りたい!結局どっちがいいの?

誰もが住み慣れた自宅で長く過ごしたいと考えるものですが、介護が必要になると、施設への入所を考え始める方は多いのではないでしょうか。
施設と聞くと「費用がいくらかかるのか」「自宅の方が安いのではないか」と心配になりますよね。
今回は在宅と施設でかかる費用や、それぞれのメリット・デメリットなどについて解説します。今後在宅での生活に心配がある方や、施設への入所を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

在宅での生活を希望する人が多い

自宅と施設

年を重ねると徐々に体力が落ち、介護が必要になってきます。そうすると、今後の生活をどこで過ごすべきか考え始めることが多くなります。
平成27年高齢社会白書によると、「日常生活で介護が必要になった時にどこで介護を受けたいか」という質問に、男女共に「自宅で介護を受けたい」という人が最も多いです。ほとんどの方が、住み慣れた在宅で最期まで過ごしたいと考えています。
介護が必要になったら、在宅では生活できないというわけではありません。介護サービスなどを利用しながら、生活することができます。
では、どのようなタイミングで施設への入居を検討することが多いのでしょうか。

施設入居を検討するタイミング

介護施設

施設への入居を検討するタイミングとして、以下の点が挙げられます。

①認知症になった


認知症になると、記憶力が低下したり、意欲がなくなることが見られてきます。
さらに症状が進んでくると、排泄や食事など身の回りのことや家事もできなくなります。また徘徊して自宅を出て行ったり、周りの人に強く当たることも。家族も対応に困ったり、本人を止めることができず、自宅での生活に困難を感じることがあります。

②介護度が上がった

体が動かなくなったり、認知症になると介護度が上がります。介護サービスを利用しても、徐々に家族の負担も増えて、施設を検討し始めることが増えます。

③病院や老健から退院後に身体機能が落ちた

今まで元気だった方が病気や怪我で入院すると、体力が落ちてしまうことがあります。退院後にリハビリ目的で老健へ入所することもありますが、結局体力が戻らず、介護が必要な状態になってしまうことも。
入院前の状態から大きく変わってしまうと、家族が戸惑ってしまいます。

本人が自宅での生活に限界を感じたケースもありますが、家族の介護負担がきっかけで施設を検討することが多いと言えるでしょう。
では在宅と施設だと、どのくらい費用に差が出るのでしょうか。

在宅での介護費用の平均とは?

自宅で過ごす高齢者

在宅の方が費用がかからないイメージがありますが、在宅でも経済的な負担はあります。大きく分けると、利用する介護サービス費用とおむつ代などの日用品費がかかります。
家計経済研究所が発表した「在宅介護のお金と負担」によると、月々に在宅介護にかかる費用は、平均5万円とされています。内訳として「介護サービス利用料」が1万6千円、「介護サービス以外の費用」が3万4千円でした。
介護サービス利用料は、介護度によっても異なります。介護度別の平均は以下の通りです。

介護度平均費用
要介護13.3万円/月
要介護24.4万円/月
要介護36.0万円/月
要介護45.9万円/月
要介護57.4万円/月

介護度が上がると、費用も高くなっています。理由はサービスの単価が高くなることや、介護度が上がるとその分介護が必要になり、サービスを利用する回数が増えるためです。
小規模多機能や複合型サービスだと、回数に限らずサービスが定額になるため、利用を検討しても良いかもしれません。

おむつ代も馬鹿になりません。寝たきりの方だと、1日5回以上おむつを交換しなければならず、月6,000〜10,000円かかることがあります。結構な出費です。
自治体によって助成制度があり、条件に当てはまれば、おむつが現物支給されることがあります。在宅で生活している方のみ、対象になることもありますので、お住まいの自治体に確認してみましょう。

施設での介護費用の平均とは?

施設で過ごす高齢者

居住費や食費、光熱費など、生活に必要な費用を毎月支払う必要があります。在宅でも同じような費用はかかるため、あまり大差はないでしょう。その他かかってくる費用は、公的施設・民間施設によって異なります。

公的施設の費用


・特別養護老人ホーム(特養): 月6〜16万円
・介護老人保健施設(老健) :月7〜16万円

公的施設は、収入によって費用が異なります。また個室か多床室によっても費用が異なるため、事前に確認しておくことが必要です。おむつ代は施設費用に含まれています。

民間施設の費用

・介護付き有料老人ホーム:月15~35万円
・住宅型有料老人ホーム :月13~35万円
・グループホーム    :月15〜30万円
・サービス付き高齢者住宅(サ高住):月10〜30万円

民間施設はさまざまな種類があり、施設によって高額な入居一時金がかかるところがあります。入居一時金を払わないで、月々の費用に上乗せするパターンも。

在宅と施設、どっちがいいの?

悩む高齢者

在宅と施設在宅と施設のそれぞれのメリット・デメリットをまとめました。

在宅施設
メリット・住み慣れた自宅で過ごせる
・費用が安い
・自由度が高い
・介護者の負担が軽減される
・周りとのコミュニケーションが取れる
デメリット・介護側の負担が大きくなる
・怪我や事故などのリスクが高い
・費用が高い
・本人が馴染めない可能性がある

在宅の方が費用がかからない可能性がありますが、施設によっては在宅と変わらない場合があります。
施設を検討する場合、介護度や認知症によって入居条件が変わるため、事前に確認が必要です。金銭面だけでなく、本人の状態に合った施設を選択しましょう。

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